[1日 ロイター] - 米国株式市場は上昇し、S&P総合500種は初めて4000ポイントを上抜けた。マイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、アルファベットなどが上昇を主導したほか、米景気回復を巡る楽観的な見方も追い風となった。

マイクロソフト、アマゾン、アルファベット、エヌビディアはいずれも2%超上昇。これらの成長株はここ数週間、経済再開による恩恵を受けるとみられるバリュー株をアンダーパフォームしてきたが、このところ持ち直しの兆しを見せている。

アルファベットは3.3%上昇し、終値で最高値を更新した。

米労働省が1日に発表した新規失業保険週間申請件数は予想外に前週から増加したものの、米供給管理協会(ISM)発表の3月製造業景気指数は64.7と、1983年12月以来37年以上ぶりの高水準を付けた。

S&P500は年初来で約7%高となり、2020年3月に付けた安値を80%上回っている。

ベーカー・アベニュー・アセット・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、キング・リップ氏は「今年について引き続き強気な見方を持っている。景気刺激策や米連邦準備理事会(FRB)のハト派姿勢、ワクチン接種拡大による経済再開といった状況を踏まえると、企業決算は全般的にかなり好調になるだろう」と語った。

S&Pの主要セクターでは8セクターが上昇。情報技術、通信サービス、エネルギーは2%超値上がりした。

米株市場はあす2日はグッドフライデーの祝日で休場となる。週間ではS&Pは1.1%高、ダウ工業株30種は0.25%高、ナスダックは2.6%高となった。

米取引所の合算出来高は105億株。直近20営業日の平均は130億株。

ナスダックは米国債利回り上昇を背景にテクノロジー株が売り込まれた影響で、2月12日に付けた史上最高値を依然として約5%下回っている。

半導体大手マイクロン・テクノロジーは4.8%上昇。第3・四半期(3―5月)の売上高見通しが市場予想を上回った。半導体需要の増加と世界的な供給不足に伴う半導体価格の上昇が背景。

半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の米上場株も5.5%値上がり。同社は半導体需要の増加に対応するため、今後3年間に1000億ドルを投資する計画を発表した。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は14カ月ぶりに18ポイントを下回り、新型コロナウイルス感染拡大を受けた昨年3月の金融市場の混乱以前の水準となった。

医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は0.9%安。提携先エマージェント・バイオソリューションズの工場で新型コロナウイルスのワクチン成分の一部が品質基準を満たさないことが判明したことが嫌気された。エマージェントは13%超下落した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.16対1の比率で上回った。ナスダックでは3.14対1で値上がり銘柄数が多かった。

*内容を追加しました。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33153.21 +171.66 +0.52 33054.58 33167.17 32985.35

前営業日終値 32981.55

ナスダック総合 13480.11 +233.24 +1.76 13414.33 13487.08 13404.18

前営業日終値 13246.87

S&P総合500種 4019.87 +46.98 +1.18 3992.78 4020.63 3992.78

前営業日終値 3972.89

ダウ輸送株20種 14748.38 +116.99 +0.80

ダウ公共株15種 879.51 -0.83 -0.09

フィラデルフィア半導体 3240.17 +115.23 +3.69

VIX指数 17.33 -2.07 -10.67

S&P一般消費財 1354.13 +13.22 +0.99

S&P素材 499.30 +4.59 +0.93

S&P工業 835.29 +3.31 +0.40

S&P主要消費財 697.77 -1.69 -0.24

S&P金融 572.97 +7.25 +1.28

S&P不動産 250.90 +3.90 +1.58

S&Pエネルギー 379.71 +9.82 +2.66

S&Pヘルスケア 1357.40 -2.94 -0.22

S&P通信サービス 244.20 +4.92 +2.05

S&P情報技術 2380.03 +48.97 +2.10

S&P公益事業 325.20 -0.06 -0.02

NYSE出来高 9.27億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29695 + 295 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 29675 + 275 大阪比

(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)