ファイザー製コロナワクチン、2回目接種の半年後も91%以上の有効性
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大変心強いデータ。San Franciscoの接種率もぐんぐん伸びていて、46%となっている。8割を超えるとMLBも観客の数を再度見直すということで、スポーツも一気に動き出す。アメリカはあと数ヶ月で状況が大きく変わりそう。
「報告書によると、ワクチンの最終臨床試験に参加した4万6307人について追跡調査した結果、2回目の接種後1週間後から半年後までの間に有症状の感染を91.3%防いだことが示された。米国に限定すると、この有効率は92.6%に上ったという。」
注目のコメント
期待通りの結果ではありますが、これまで示されていた短期的なデータに加え、さらに長期のデータが示されたことは、パンデミック終息に向けてポジティブなニュースと言えるでしょう。
要点は、以下の通りです。
・半年後までの間、プラセボ(偽のワクチン)群で850人がCOVID発症に対し、ワクチン接種群で77人が発症。COVIDに対する有効性は91.3%。
・CDCの定義による重症者の発生はプラセボ群で32名に対し、ワクチン接種群で0名。重症化に対する有効性はこの定義では100%。
・副反応データは初期の報告と総じて一貫していた。
・プレスリリースのみであり、査読付き論文の公表を待つ必要あり。
引用文献
https://www.pfizer.com/news/press-release/press-release-detail/pfizer-and-biontech-confirm-high-efficacy-and-no-serious2回目接種の半年後の結果が出るのは、今から7カ月以上前(最初期)の接種者が対象ですが、免疫がこの間保持されていると思われ、高い有効性(有症状の感染発症率を91%以上で抑制)が維持されているとの「朗報」です。
当ワクチンは、もはや本来の認可を受けているかのように思えてしまいますが、ファイザー製ワクチンを含め、米国での認可済みのワクチンは、現在もFDA(食品医薬品局)から緊急使用許可(EUA=Emergency Use Authorization)を受けて、「暫定許可」されている位置付けです。
米国のこの制度は、非常事態下において、未承認医薬品の使用を容易にするため緊急の許可を与えている制度のため、非常事態から外れると、FDAからの認可が外され、使用できなくなります。製薬企業としては、パンデミック後も「コロナウイルス・ワクチンとして」販売を継続するために、(臨床試験後も)引き続きモニタリングを行っている接種者、および新規の臨床試験のデータを併用して、正式なFDAの承認を得ようとしていることが読み取れます。ファイザー社の「正規の認可が得られる見込みが立ちそうだ」とのコメントは、この点に関する企業の見解です。
当ワクチンは米国等の臨床試験データを申請のベースにして、日本ではわずか200例弱というごくわずかな臨床試験のみで(日本の)正式な承認が与えられています(ねじれのような状態)。ただし、日本でも「承認時において長期安定性等に係る情報は限られているため、製造販売後も引き続き情報を収集すること」との注意書きがついた「特例承認医薬品」の扱いにはなっています。まだ半年ではありますが、高い有効性が持続することが確認されたとのこと。思っていた以上に良いデータと思います。新型コロナのワクチンは、インフルエンザワクチンのように毎年1回接種するワクチンになるのではないかと思っていましたが、このデータをみると、接種間隔はもっと広くても良いかもしれません。今後の更なる追跡調査の結果が楽しみです。