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第94回センバツ高校野球

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東海大相模・石田「攻めた」 憧れと同じ頂に立つ 選抜高校野球

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六回から登板した東海大相模の石田=阪神甲子園球場で2021年4月1日、山崎一輝撮影 拡大
六回から登板した東海大相模の石田=阪神甲子園球場で2021年4月1日、山崎一輝撮影

 第93回選抜高校野球大会は最終日の1日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で決勝があり、東海大相模(神奈川)が明豊(大分)に3―2でサヨナラ勝ちし、第83回大会(2011年)以来10年ぶり3回目の優勝を果たした。優勝回数は東邦(愛知)の5回、中京大中京(同)の4回に次ぐ3位タイ。春夏通算5回目の優勝は6位タイとなった。

 試合終盤、マウンドには、やはりこの左腕がいた。六回途中から登板し、九回は安打と自身の暴投で1死二塁のピンチを招いたが、コーナーに切れのある直球と緩い変化球を正確に投げ込み後続を断つ。エースの力投に応えるようにその裏、味方が劇的勝利となる1点をもぎ取った。

 今大会の全5試合に登板し、2完封を含め29回3分の1を無失点。403球を投げ、イニング数を大きく上回る45奪三振の圧巻の投球を振り返り、「強気に攻められた。自信につながる」と喜んだ。

 前日の準決勝は122球を投げて完封し、門馬監督は「精神的な疲労もある。つないで最後は石田」と、先発マウンドには1回戦で先発した右腕・石川を送った。四回1死満塁のピンチで2年生右腕・求に継投した場面で石田は伝令としてマウンドに駆け寄り、「腕を振ってこい」と鼓舞した。求は犠飛を許したが最少失点で切り抜け、門馬監督は「(主将の)大塚がいない状況で、大黒柱は石田。あの究極の場面で、選手に安心感を与える」と信頼を口にする。

 昨秋の関東大会準々決勝では先発して八回まで0を並べながら九回に四球をきっかけに逆転サヨナラ負けし、接戦を勝ちきれなかったことを反省。下半身の筋力強化や補食による体重増に努め、制球力向上を目指してきた。今大会は与四球わずか2と安定していた。

 東海大相模が小笠原慎之介(現中日)らを擁して甲子園を制した2015年夏、当時小学6年生だった石田は「ユニホームが格好良くて」と進学先に考えたといい、あこがれの左腕と同じく頂点を極めた。その背中を追い更なる成長を求める。【伝田賢史】

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