(ブルームバーグ): 半導体設計の英アームは30日、プロセッサーの最新アーキテクチャー「Armv9」を発表した。約10年ぶりの大幅な技術刷新で、半導体メーカー最大手の米インテルが現在支配する市場を照準に定めた。

Armv9では、人工知能(AI)の一種である機械学習の処理能力を向上。追加のセキュリティー機能でデータやコンピューターコードをさらに保護する。

アームは新アーキテクチャーにより、携帯電話やデータセンター向けの今後2世代のプロセッサーの性能が30%向上するとしている。

アームはアップルやサムスン電子などの企業にプロセッサーの設計を販売し、命令セット(半導体を制御するコード)をライセンス供与している。インテルはパソコン(PC)とサーバー用のプロセッサー市場で優位にあるが、アマゾン・ドット・コムなどの顧客がアームの技術を使った独自チップの設計を増やしており、市場支配力は弱まりつつある。アームはArmv9投入で自社の立場を固め、インテルに対する攻勢を強める構えだ。

原題:Arm Takes Aim at Intel Chips in Biggest Tech Overhaul in Decade(抜粋)

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