オルセー美術館が改名へ。故・ジスカールデスタン元大統領の名前を表記
美術手帖
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フランスのメディアでも話題になっていたオルセー美術館の改名。
フランスの大統領と文化政策との関係性は強く、有名な美術館でも以下のような動きが見られています。
・近現代美術のポンピドゥーセンターは、ジョルジ・ポンピドゥー大統領の名前から命名。
・原始美術(アフリカ・アジアなどのプリミティブアート)のケブランリ美術館は、改名してジャック・シラク元大統領の名を追加した。今回のオランジュリーと同様の事例です。
・ルーブル美術館のピラミッドは、フランソワ・ミッテラン元大統領が推進。
文化・美術館をつくることは国と時代の権威を表しかつ形作ることにもなりますから、過去の大統領による力の入れ具合もうかがえます。昨今の大統領であるマクロン氏、オランド氏、サルコジ氏はあまり見られない動きです。
また、オルセーと日本のつながりでいうと三菱一号館美術館の元館長であった高橋明也氏も、以前オルセー美術館に客室研究員として従事していたことがあります。やはりフランスの近代美術は日本でも人気がありますし、国立西洋美術館、三菱一号館美術館などで多く見られる機会の背景にはこのような日本人研究員との交流があると見ています。オルセー美術館はその成り立ち、設計いずれも興味深い。美術館には展示をたのしみにいくわけだが、美術館そのものを楽しめる。
ジスカール・デスタン元大統領は、人々の記憶に残り続けるでしょうね。