習近平氏、6月訪米案は幻に 米中対立の戦線拡大
編集委員 中沢克二
冒頭から人権・民主主義、安全保障を巡って1時間以上もやりあった米アラスカ州アンカレジでの米中外交トップ協議。対立ばかりに焦点が当たったが、本来、中国側が全力でめざしてきたのは、国家主席の習近平(シー・ジンピン)と新任の米大統領、バイデンによる対面式の初会談である。できるだけ早い時期に会うのが望ましく、条件が折り合えば習が米国に出向く用意もあった。
習には切迫した事情があった。3カ月余り先の7月1...
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経済や安全保障面で米国の一極支配を打破しようとする中国の習近平政権の中枢で何が起きているのか。習国家主席による腐敗撲滅政策の狙いなどを的確に報じ、「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した中沢克二・日本経済新聞編集委員(元中国総局長)が深掘りする。