無線送電、さよなら充電 スマホや走行EVに給電も
電気は電線で伝わるという常識が崩れ、空を乱れ飛ぶ時代がやってくる。翼を得た電気を受け取れば、電気自動車(EV)はどこまでも走れるようになり、パソコンは電池切れを気にせず使える。スマートフォンの電池が切れていたから電話に出られなかったという言い訳も通用しなくなるだろう。こうした未来をもたらすのが、電波に乗せて電気を送る無線送電技術だ。
大空を舞うドローン(小型無人機)。物資を運ぶのは消費電力が大きい。大型の蓄電池を積んでも飛行可能時間は10~30分という。電池交換のたびに着陸を繰り返す。
空を飛びながら充電できれば常に働ける。理想を現実にするのが電波の1つである「マイクロ波」で電気を届ける技術だ。
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