[東京 26日 ロイター] - 26日午前の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比435円07銭高の2万9164円95銭となり、続伸した。一時510円86銭高の2万9240円74銭まで上げ幅を拡大した。25日の米株高を好感したほか、来週月曜日に年度末の最終売買日を控え、配当権利取りの動きが活発化、幅広い業種で買いが先行した。そのほか、市場では24日までに4日続落となった反動が継続しているとの声も聞かれた。

25日の米国株式市場は景気回復への楽観的な見方から上昇し、ダウ工業株30種は199ドル高で終了した。米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数は予想以上に減少し、昨年3月中旬以来約1年ぶりの水準に改善した。バイデン米大統領はこれについて、経済の前進との見方を示した。

TOPIXも続伸し1.43%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2506億6000万円。東証33業種では、全業種が値上がりとなり、ゴム製品、海運業、パルプ・紙、輸送用機器、医薬品、精密機器などが上位となった。

市場では「新型コロナウイルスのワクチンの普及で経済正常化への期待が高まっているほか、4月の企業決算を控え、業績改善期待で株価は先取り。チャート的にも日経平均は25日移動平均線を上回り、当面は堅い動きを続けるのではないか」(国内証券)との声が聞かれた。

個別では、IHI、川崎重工業、三菱重工業などの重工株がしっかり。IHIは5.6%高となった。出遅れ株の業績改善に対する期待が高まっており、東京株式市場が総じて全面高となるなか、重工株は上値を追う展開となった。

そのほか、東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学工業、SUMCOなどの半導体関連株も堅調に推移した。

東証1部の騰落数は、値上がり1734銘柄に対し、値下がりが372銘柄、変わらずが86銘柄だった。