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暮しの手帖創刊号(1948年)で、創刊者花森安治が手芸記事を次の文章で始めています:

美しいものは、いつの世でも
お金やヒマとは関係がない
みがかれた感覚と、まいにちの
暮らしへの、しっかりした眼と、
そして絶えず努力する手だけが、
一番うつくしいものを、
いつも作りあげる

創刊号から、その後展開されていく暮しの手帖の理念がまったくぶれなく記されているのは驚くべきことですが、まさにこの「絶えず努力する手」というのが今回のテーマにもなっています。
「思いついたら、とにかく手を動かす」は、どの仕事においても大切な要素ですよね。

どの業界でも、どの仕事でも、どの立場であっても、ほんの些細な事からアイデアが生まれ、即実行してみると、改善、周りのモチベーションや売上に繋がるケース多くあります。加えて、自分で煮詰まったらチームのブレストは、効果絶大ですね。

「粘り強い行動力」が、楽しい仕事へ繋がるなと痛感します。
「神との対話」ビジネス的に見てもすごく重要で、「熟考」することは大切な一方、大体ダメな理由ばかりがでてきて何も起こらない。ウォークマンが大反対にあったのは有名な話。どんなに優秀な人であっても自分の頭で考えられることは限られていることを自覚して「安く失敗する」仕組みをつくるーアイリスオーヤマが新商品をどんどん出すのはかなりこれに近い―ことが大事と思います。

ちなみに、一見今日の内容と矛盾するようですが、「アイデアというものは、複数の問題を一気に解決するものである」というのは任天堂の宮本茂さん。ゴールは同じと思います。
暦本先生の、「試行錯誤は神との対話」という表現が素敵です。何か手を動かして「うまくいかない」に直面したときは、神が「別の方法を試してみなさい」と伝えてくれているということ。こうした心持ちでいれば、度重なる失敗にも折れなくなりそうです。
試行錯誤にこそ価値がある。その実例を。
5年前に広島で立ち上げたCalbee Future Labo では、サポーターと呼ばれる一般市民の皆さんを壁打ち相手として、バージョン0.1の試作品段階から試食してもらい、率直な意見をもらう。

初期の段階では、試作品のコンセプトへの共感度を探るし、後期になると味やデザインについて嗜好度を計るなど、ステージによって意見に求めるものも変わってくる。

このやり取りは試行錯誤そのもので、自身あるいは自社の偏った妄想の範囲を超えて、広くフィードバックをもらうという普遍性こそが、既成概念を超えた事業開発に繋がると信じている。
抽象的なアイデアを具現化するには、スピードとスコープを狭めることが重要。なるほど。なんとなく、こういうモノがあったらいいんじゃない、という思いつきまでは出るのですが、それを具現化する手間と時間を惜しんでしまいがちです。笑顔で冷蔵庫が軽く開くという発想は参考になります。
価値創造における「実行と試行錯誤」の重要性は当然ながら新しい価値創造のひとつの手法であるスタートアップ企業の創業・経営でも共通することを実感します。
私がスタートアップ企業の創業者・経営者として解決に取り組んでいる業界課題とその手法等は業界関係者的には目新しいものではなく、それがゆえに広く共感頂けています。
ただ、そんな目新しくない取り組みが何とか事業として成立しているのは、単に構想としてだけ練るのではなく、不恰好ながらも試行錯誤している実行こそに他にはない付加価値が生じるからだと実感しています。
スタートアップ経営者としてもがき続けるうちに、知識や情報を豊富に持っている「モノシリ」の方にあまり魅力を感じなくなってきたのもそのためかもしれません。
閃いた瞬間に書くTwitterやnoteがバズりやすかったりしますよね。

"グッドフェロー氏は、仲間と夕食をとりながら議論するうちにこのアイデアを思いつき、その晩すぐに試作品を作ったといいます。そして、なかなかいい結果が出たので、翌日には論文に書いて発表してしまったのです。"
確かに思いついたものはその場で資料など形にしてしまう方が圧倒的に効率が良い(あとで考え直すとあれどうだったっけ…となる)ですし、新規性の観点からも突き抜けることが出来る。頭で考えるより見える化することが重要だと改めて感じました。まず動くことですね。
作品作りは大きく以下の2スタイルに分かれるかなと思います。
・深く集中して一発でクオリティの高い作品を作り出そうとするスタイル
・質の良し悪しを問わず、たくさん作りだしてから、組み合わせたりブラッシュアップをしていくスタイル
自分と仕事にマッチしたスタイルを追求していくとよいですね。
この連載について
教養を身につけたいけども、忙しすぎて学ぶ時間が取れない。一方で、日々のニュースだけでは、体系的な知識を得られない──。そんなビジネスパーソンに向けて、NewsPicks編集部が月ごとにテーマを設定し、専門家による解説記事をお届けする。週末のひとときで、手軽に「新書一冊分の知識」を体得してほしい。