2021/3/28

【直伝】壁にぶつかってからが勝負。「実行と試行錯誤」の作法

東京大学情報学環教授 「妄想する頭思考する手」
ビジネスパーソンに必要な知識を、1カ月で体系的に学ぶ連載「プロピッカー新書」。
今月のテーマは「発想法」だ。
すべてのビジネスパーソンが「新しいアイデア」を求められる現代。「課題やニーズありき」のアイデアではなく、「妄想」を起点にものを生み出すことの大切さを説くのが、東京大学大学院教授の暦本純一氏だ。
暦本氏は、AR(拡張現実)やスマートフォンのタッチスクリーンの元となる研究を次々に発表してきた。新著『妄想する頭 思考する手』でも、「私の仕事は『発明』である」と述べている。
目の前の課題ばかりにとらわれることなく、自らの内にある「妄想」から新しいものを生み出すにはどうすればよいのか。その全技法を、4回にわたって解説する。
INDEX
  • 思いついたら「とにかく手を動かす」
  • 試行錯誤は神との対話
  • トレードオフのバランスを崩す
  • 価値を逆転させてみる
  • 新規性にとらわれすぎない
第1回では、想像を超えるイノベーションは、既存の課題ではなく「個人の妄想」が出発点になることを述べました。
第2回では、「妄想」を生むためには異分野からできるだけ多くのインプットを得る必要があり、それを具体的なアイデアとしてアウトプットする際は「一言のクレーム」に落とし込むのが大切だということ。