【3月26日 AFP】(更新)ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は25日、就任後初となる記者会見を開き、1月20日の就任から100日以内に行う新型コロナウイルスワクチン接種回数の目標を当初の倍となる2億回に増やすと発表した。また、2024年の大統領選に再出馬する意向を示した。

 バイデン氏は「きょう私は第2の目標を設定する。それは就任100日目までにワクチン接種を2億回行うことだ」と表明。「当初の目標の2倍で、野心的であることはわかっている」とした上で「しかし世界のどの国も、私たちの状況からはほど遠い。私たちにはこれができると信じている」と述べた。

 バイデン氏が就任後、初の記者会見を開くまでにかかった日数は、近代以降の大統領では最長。これまで会見を避けていたのは、失言癖のあるバイデン氏が事前に吟味された内容から脱線することを側近らが懸念していたことが理由とみられる。

 バイデン氏はさらに、アフガニスタン駐留米軍の完全撤退について、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が設定した5月1日の期限は順守できない可能性が高いと言明。それでも、米国史上最長の戦争となっているアフガン戦争を年内に終結させる方針を強調した。

 メキシコとの国境に大量の移民が押し寄せている問題については、危機的状況にあるとする共和党と一部メディアの見方に反論。暴力と貧困を逃れるためグアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアから米国に来る移民に理解を示した上で、「1月、2月、3月の冬の時期には、国境に来る人の数が大幅に増える。これは毎年のことだ」と述べた。

 バイデン氏は今週、国境問題の担当にカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領を任命。これまで絶えず自身に同伴していたハリス氏に特定の任務を与えたのはこれが初めてで、ハリス氏が次期大統領に立候補できるようお膳立てをしているとの臆測も出ていた。だがバイデン氏は会見で、2024年の大統領選挙について、「私の計画は、再選のため立候補することだ。それが私の希望だ」と明言した。

 北朝鮮が弾道ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体2発を日本海に向けて発射したことについては、北朝鮮がミサイル実験を増加させれば「相応の対応をする」と明言しつつも、外交手段で応じる用意もあると語った。(c)AFP/Jerome Cartillier and Shaun Tandon