テレワーク時代の必須能力「言葉にする力」は、日本人の創造性を殺すのか?
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「あうんの呼吸」「以心伝心」「空気を読む」「慮る」「一を聞いて十を知る」「言わずもがな」この言葉を見ると、言葉にしないことを美徳としている言葉が多いことに納得ですね。まさに行間を読む、非言語コミュニケーションのあそびが、創造力をかき立てていた面はあるかもしれませんね。少し前までは、仕事を背中で教えるなんて言葉もありましたね。
テレワークのコミュニケーションがはじまった時には、行間が読めないので、なんとなく不安な気持ちになることが多かったのですが、環境が変われば、その変化に柔軟に対応できるのが人の素晴らしいところです。アイコンで反応を示す、顔を出して表情で相手に伝える、発言を促すファシリテーションを工夫するなどすることで「言葉にする力」を身に付け、そこから非言語コミュニケーションではなく言葉と言葉で、新たなイノベーションを見出す、紐づけることで新しい価値を作り出すなど、また新しい創造性のあり方がうまれてくるのではないかと思います。言葉にならないことを言葉の力で伝えることは可能だと思います。文学はそのためにあるのだと思います。きっと問題なのは、言語化することによって言語化できていない部分が無かったことにされてしまうことだと思います。それは言葉にすることの問題より、受け取る側のスキルの問題が大きいのだと思います。
たとえば「あなたの意見と私の意見は違う」という言葉には、違いの存在に言及しているけれど、同じ部分もあるのか、どれくらい同じかについては何も言っていない。受け取る人がそこを補って受け取らない場合、もしそこに共通の部分があって、それが後々創造性の種になるの可能性があったなら、言語化して認識を合わせたことがマイナスに作用してしまう。そういう言語化することによって受け取る側の印象に左右される部分の扱いが上手くいかないと、もしかしたら創造性が殺されるようなことになるのかもしれません。