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総合電機メーカーは、なぜ株価がさえないのか。
これは、「コングロマリット・ディスカウント」と呼ばれる経済用語で知られています。
株価が低い理由といえば、幅広く事業を展開している「コングロマリット」なので、一つ一つの事業の価値が理解してもらえない。それゆえに、専業企業よりも「ディスカウント(値引き)」されている。

いえいえ、そうではない。

というのも、投資によって増えた稼ぎを投資につぎ込んで、より稼ぐ。さらに投資に回す。これを実現している企業こそが「ワニの口」を呼べる成長をしてきました。

そして、ワニの口を実現している企業が多いのが、専業メーカーで、そうでないのか総合電機をはじめとする何でも屋さんこと、コングロマリット企業です。

そもそも、このワニの口とは、投資家から見れば、「複利効果」そのもの。

複利効果が高いのが専業企業で、残念ながら低いのが総合電機とあれば、企業の評価に差がつくのは当たり前。事業の広さそのもので、市場評価が決まってるのではありませんでした。

「何、当たり前のことを言っているのだ」と言われそうですが、日本では、この当たり前のことが今一つ浸透していないのではないかという、課題意識があります。

かくいう私も、かつては売上高と利益しか見てきませんでした。
転機は2018年秋、前職時代にパナソニックの津賀一宏社長インタビュー。「キャッシュが回っていない」と自社の課題を率直に言っていただきました。これが脱「PL脳」のきっかけであり、何事も包み隠さず話してくださる津賀さんに感謝している点でもあります。
ファイナンスの知識がある人にもない人にも読んでもらいたい記事です。

この10年間伸び悩んでいるパナソニックと、業績・時価総額が順調に推移しているダイキン工業や村田製作所をキャッシュフローの視点で比較すると「ワニの口」が開いているかどうかが分かります。
「ワニの口」とは、営業CFの伸びと投資CFの伸びが順調に伸びている状況ですが、すなわち稼ぐ力を高めていきながら、どんどん稼いだ分を投資に回すサイクルを指します。
一方、パナソニックの場合には、構造改革時に一気にキャッシュフローを改善したものの2015年から投資に一気に転じた結果、投資に見合ったリターンが得られないまままた投資にストップをかける「ストップ&ゴー」を繰り返してきています。

PL(損益計算書)だけにフォーカスし、キャッシュを見ないとこの投資とリターンの関係、成長がキャッシュを生み出しているか見誤ります。事業部損益だけにフォーカスせずにキャッシュを見ることで事業の本当の姿を見える化し、健全な事業を経営していくことが可能になります。
キャッシュフローで分析した、パナソニックの経営能力。ぜひこの「ワニの口」だけ、覚えたらよいなと思います。尚、キャッシュフロー経営で有名な会社は多数ありますが、個人的にはジェフ・ベゾスが創業した、アマゾンが最強だと理解しています。あそこまでキャッシュフローサイクルと、投資を極限化した会社はないように思います。
筆者の熱意を感じます。こういう記事はどれだけ長くても、読んでて楽しいです。勘所はここでしょう。
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2020年度、パナソニックは売上高6.6兆円、営業利益2300億円の見通しになる。売上高に注目すれば、これは9年間で「過去最低」だ。
しかし、キャッシュに目を転じれば、まったく違う光景が目に入ってくる。
とりわけ最後の2年間で、パナソニックが新しく投資に回せる「原資」は、大きく回復していることが分かるだろう。
パナソニックって、財務的に脆弱な企業だったんですね。昔のイメージが強すぎて、手堅い、税務的に保守的な企業だと思い込んでいました。だからこそM&Aを含めた投資の感覚が身についていないという逆説があるように思います。

ダイキンさんはちょうどケースを書いたのでインタビューでいろいろ伺いましたが「身の丈投資」というにはちょっと?失敗もたくさんしていますし、危ない橋もずいぶんわたっています。だからこそこれ以上はダメ、ここは勝負という嗅覚みたいなものが養われていると感じました。

全く違う話ですが、だいぶ前に週刊誌の編集の方がこんなことを言っていました。「うちはいろいろ修羅場をくぐってきているので、訴えられるぎりぎりのところでやめておく。大手新聞社系の週刊誌はその辺りがわからずに大胆にやりすぎるので、見ていてひやひやする」
Yes and Noな部分があると思う。

まず、こういう図はどこからスタートするかによって結構変わる。パナの図は、投資を絞って定常状態ではないタイミングから矢印が引かれているところもあり、今後今の戦略が成功して2018年くらい矢印を引いていくと、ワニの口になっていく可能性もある。
あとは、ダイキン・村田は比較的専業。特にトップシェア商品群があると、投資から稼ぐサイクルが明白。もちろん、トップシェアになるまでの道は難しいし、自社領域の中で次への種まきを続ける必要もある。
一方、パナはコングロ。コングロの場合は、様々な事業がこういうサイクルを持っている合成になる。コングロでうまくいっている場合は、事業が分散しているのでこんなにボラが出ないが、コングロと言いながらどこかに過度な投資があるとこういう図になる。そういう意味ではコングロの経営がうまくいっていなかったと言え、テレビへの過大投資(それは初期の減損で損失が出ている一方で、Non Cashなので営業CFなどには影響していない)や、昨日の記事にもありコメントした売上高目標を掲げたり資本の使い方への意識が低かったこと含めて、モニタリングや内部市場の仕組みの徹底がされていなかったことが、こういう結果につながったと思う。
それを経て、5年後に同社を見たときに、2018年度からうまく開いていったよね、となってほしい。
https://newspicks.com/news/5703689
事業投資でどれだけリターンを短期的に得られるかというのは言うより簡単ではない。

BtoB部品の分野である村田製作所にはおおよそ顧客にロードマップがあり、EVやスマホなど市場成長分野も透けて見えているので、投資自体、意思決定しやすい面はある。

ダイキンの場合はどの国の事業を買うか、などの判断になってくる。これまた簡単な意思決定ではないが、ゼロサムゲームと各国のエアコン市場の伸びとの睨めっこであるからしてこれまた覚悟を決めるかどうか、自社で販路を伸ばすか、事業買収で規模を拡大するか、という話になる。

翻ってパナソニックは事業集合体であり、何の会社なのか、という定義で苦しんでいるようには見える。強いて言えば、なにわの商人、関西の電機の会社、なんだろうが、たとえば、実装機や基板や電球やらスイッチやらと言った泥臭い事業もまだまだシェア高く続けていたりして、でも、どこに投資すべきか、という成長市場の定義や範囲、投資した後にそれを成功させるための仕組みづくりやら人づくりというところで苦しんできたのかなあとは思う。ここまで裾野が広い企業では普通に1人の経営者で舵取り出来るわけはなく、ホールディングス制にして権限移譲し、パナソニックの自己定義を定めて投資意思決定をしていくのが良いのかもしれない。これは時代によっても変わるのだろうけども。
キャッシュ・フローについてわかりやすくまとまってますし、稼ぐ→投資する→利益に繋げるというビジネスの基本原理に立ち戻る良い視点の記事と思いました
結局は次の柱を作る大きな投資がそれに見合う収益を産まなかった、ということですが、日本企業はどちらかと言えば現金を溜め込んで十分に投資ができないと言われる中でここまで振り切ったのは相当のマネジメントの転換があったという感じでしょうし、「リスク覚悟」という言葉は当然にうまくいかないリスクもあるもいうことなので、その事自体を問題にするのは筋違い
実は投資枠ありきで回収可能性が低いのにやってしまった、というのであればそれは反省すべきですが、総合電機なのでフォーカスを絞れていないという批判に対しては、数年前は「車と家」への集中と言っていたわけで、そこまで雑食の投資ではなかったように思います
企業価値の本質であるキャッシュフローに焦点を当てた良い記事でした。

モノ作りが総合電機の意味合いだとしたら、既に総合電機の時代は終わったと考えています。

ソニーはCMOSセンサーは先端部品ですが、ゲーム、音楽、映画、アニメはサービス課金ですし、日立のルマーダもソリューションです。

今後は総合電機というよりは、プロダクトオリエンテッドから、サービスで課金するビジネスに転換して行くことになると思います。
いやぁ、論点が分かりやすく鮮やかな良記事です。

確かにワニの口(営業・投資CFの増加傾向)は作れていませんが、赤字の止血から成長投資までを物凄いスピードで実行された津賀社長のリーダーシップは素晴らしいと感じています。コスト削減と異なり、成長戦略は感性や運の要素の強いアート寄りな領域と理解しており、結果は出ていないかもしれませんが、素晴らしいチャレンジであったとも考えてます。

また、自らの否(数字)を認める津賀社長に対して、あらためてリスペクトしております。
この連載について
創業100年を越えたパナソニック。そのCEOを9年間勤めてきた、津賀一宏CEOが今月末に退任する。家電から自動車へ、ものづくりからその先へ。苦闘をつづける日本企業を、NewsPicksが徹底検証する。
パナソニック株式会社(英語: Panasonic Corporation)は、大阪府門真市に拠点を置く電機メーカー。白物家電などのエレクトロニクス分野をはじめ、住宅分野や車載分野などを手がける。国内電機業界では日立製作所、ソニーに次いで3位。 ウィキペディア
時価総額
2.98 兆円

業績

ダイキン工業株式会社(ダイキンこうぎょう、英名:DAIKIN INDUSTRIES, Ltd.)は、日本の大阪府大阪市に本社を置き、世界五大陸38ヶ国に拠点を持つ空調機、化学製品の世界的メーカーである。略称は「ダイキン」。空調事業の売上高は2010年からキヤリア社を抜き世界第1位、またフッ素化学製品でもデュポン社に次いで世界第2位、換気事業においても世界第1位のシェアを誇る。 ウィキペディア
時価総額
6.24 兆円

業績