[東京 19日 ロイター] - アジア時間の原油先物価格は6営業日続落。欧州で新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が再び導入されたことを受け、燃料需要の回復期待は薄れており、週間では9%近い大幅な下げとなっている。

前日は昨年夏以降で最大の下落となった。

0552GMT(日本時間午前2時52分)時点で、米WTI先物は0.40ドル(0.07%)安の1バレル=59.96ドル。北海ブレント先物も0.10ドル(0.16%)安の63.18ドル。

前日は7%急落。その後、アジア時間の午前中の取引では小反発していた。OANDAのシニア・マーケット・アナリスト、ジェフリー・ハレー氏によると、現物のバイヤーが安値で買いを入れた。

一部の国の新型コロナの感染拡大、新たな封鎖措置の導入、ワクチン接種の遅れを背景に、燃料需要の見通しに対する懸念が強まっている。

欧州の一部主要国では、新規感染者が再び増加したためロックダウンが再導入されている。一方で、英製薬大手アストラゼネカ製ワクチンの副反応を巡る懸念から、接種ペースが鈍化している。

英国でも供給の遅れで来月のワクチン接種ペースが鈍化する見通し。

豪コモンウェルス銀行の鉱山・エネルギー商品調査部ディレクター、ビベック・ダール氏は、欧州やその他地域でのワクチン接種が進まないことに関連する需要懸念が価格に影響を与えていると指摘。

ブラジルなどの感染増加やドル高も市場の重しになっている。

潤沢な原油供給もマイナス材料。共同石油統計イニシアチブ(JODI)が18日公表した統計によると、1月のサウジアラビアの原油輸出量は7カ月連続で増加し、2020年4月以来の高水準に達した。

*情報を更新しました。