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アップル一強に変化の兆し? 成熟期を迎えた完全ワイヤレスイヤホン市場

 全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2021年2月の完全ワイヤレスイヤホンの販売台数前年同月比は99.2%だった。「BCNランキング」の集計開始以来、常に前年比を超えていたが、初めて前年を下回った。これは、市場が縮小しているのではなく、成熟期に差し掛かっているという見方ができそうだ。


 印象的なのが、長らく市場をけん引してきたアップルのシェアが低下し、その他のメーカーが徐々に支持を広げていることだ。アップルは、20年5月以降、右肩下がりで、2月に直近1年で初めて3割を下回った。販売台数前年同月比でも、64.8%と落ち込んでいる。

 2番手のソニーも76.2%と伸び悩む中、好調なのがJVCケンウッドとオーディオテクニカだ。双方ともに118.5%、143.5%の2ケタ成長を遂げており、市場の注目株となっている。
 

 シリーズ別のランキングでは、アップルの「AirPods」シリーズの人気が不動だ。定番モデルが上位を占める中、順位を上げているのがゼンハイザーの「CX 400BT True Wireless」。高級オーディオのイメージが強い同社だが、CX 400BTはコスパが高く、人気が高まっている。(BCN・大蔵 大輔)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。