切り札のココア、「残念なアプリ」に 背景にある霞が関の流儀
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接触確認アプリはEU圏内でも「残念なアプリ」にとどまっている。ダウンロード数は伸び悩み、一部の加盟国間で相互運用が始まった頃には第2波のとば口だった。EUでワクチン接種デジタル証明の「グリーンパス」が普及することになれば、アプリはその役割を終えるのかもしれない
プライバシーに考慮して、Googleとアップルの機能を利用する仕組みにしたが、
その両者がしばしば無通知で仕様変更されるものだったので、実は機能維持に大きな困難を伴うシステムなのでした。
従来の中央官庁は、これを作り・維持することに適した組織ではないが、仮に
民間企業がやったとしても、なかなか難しい仕事のようです。
さらに、毎日新聞八田さんご指摘のように、他国でも多くが有効に機能していないらしい。
それらも踏まえて今のうちにこれまでを振り返り、廃止も視野に入れて、今後のあるべき道を検討すべきでしょう。『 もともと、パーソル社に随意契約で「丸投げ」したことにも、霞が関の問題が現れている。感染者情報を共有化して管理するための政府のシステム「HER-SYS」(ハーシス)の開発を既に受注していたためで、同社がココアのようなアプリ開発や保守に強いという理由ではなかったからだ。「最適」とは言えない事業者に発注した当然の結果として、同社は「エムティーアイ」「日本マイクロソフト」「FIXER」の3社に業務を再委託、さらにエムティーアイから2社に再々委託という形がとられた。そのうえ、政府は各社の状況を十分に把握せず、不具合への対応も後手に回ることになった。
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若生幸也・公共政策研究センター長は「ココアをハーシスの追加事業として、パーソル社に決め打ちで委託したことで、業務の状況をモニタリング(監視)できない結果になった。当然、受託事業者にも業務を履行する責任があるが、最終責任は政府にあるため、緊急時であっても業務の履行に最適な事業者に発注し、モニタリングする仕組み作りが急務だ」と指摘する。』(本文より)
口を開くと政治の責任では無いということばかり言い募るけれども、
『 役所が発注する事業の中でも道路工事やパソコンの納入なら、委託を受けた事業者には明確なゴールがある。しかし、アプリはいったん完成した後も不具合の解消やOS更新への対応が必要で、「アプリが完成したところから仕事が始まる」』(本文より)
ということを理解していなくても、巨額の費用を投入し、その経過がどうなっているかや、アプリがどうなっているかということに無関心であったということが信じられない。
ましてや、あたかも最初の開発者であるボランティアのせいであるかのような言い方は、あまりに品性が卑しい。
このことの責任は政治にある事は明らかではないだろうか。