[17日 ロイター] - 米国株式市場は上昇。S&P総合500種とダウ工業株30種が最高値を更新して引けた。米連邦準備理事会(FRB)は17日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で景気支援に向けあらゆる手段を行使する姿勢を改めて表明すると同時に、米景気が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から速いペースで回復するとの見通しを示した。

FRBは最新の金利・経済見通しで、今年の経済成長率は6.5%に達すると予想した。

FRBのパウエル議長はFOMC後の記者会見で、テーパリング(量的緩和の縮小)について協議を始める時期ではないとの認識を示した。これを受け、米株市場は上げ幅を拡大した。

レノックス・ウェルス・アドバイザーズのデビッド・カーター最高投資責任者(CIO)は「今回のFOMC声明は、予想より楽観的だった。FRBは経済成長と労働市場の見通しをともに引き上げた。市場では声明はかなり楽観的だったと受け止められている」と述べた。

1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策やワクチン接種を受け、経済再開による恩恵を受けるとみられるバリュー株に資金が流入している。

一方、大規模な刺激策が景気過熱につながりインフレ上昇を招く可能性への懸念から米長期債利回りが上昇し、テクノロジーなどのグロース成長株の魅力は薄れている。

テクノロジー株の比率が高いナスダック総合もこの日、上昇したが、2月12日に付けた終値での最高値は依然として約4%下回っている。

S&Pの主要11セクターでは6セクターが上昇。工業と一般消費財がともに1%超高と上げを主導した。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33015.37 +189.42 +0.58 32825.52 33047.58 32782.18

前営業日終値 32825.95

ナスダック総合 13525.20 +53.64 +0.40 13336.92 13595.00 13272.69

前営業日終値 13471.57

S&P総合500種 3974.12 +11.41 +0.29 3949.57 3983.87 3935.74

前営業日終値 3962.71

ダウ輸送株20種 14157.82 +137.09 +0.98

ダウ公共株15種 847.92 -11.12 -1.29

フィラデルフィア半導体 3107.92 +37.60 +1.22

VIX指数 19.23 -0.56 -2.83

S&P一般消費財 1352.82 +18.75 +1.41

S&P素材 493.31 +4.42 +0.90

S&P工業 820.20 +9.11 +1.12

S&P主要消費財 678.73 -0.36 -0.05

S&P金融 570.31 +3.68 +0.65

S&P不動産 244.60 -0.39 -0.16

S&Pエネルギー 388.23 +3.61 +0.94

S&Pヘルスケア 1335.15 -5.46 -0.41

S&P通信サービス 243.57 +0.53 +0.22

S&P情報技術 2345.57 -2.61 -0.11

S&P公益事業 314.29 -5.20 -1.63

NYSE出来高 11.05億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29840 + 120 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 29815 + 95 大阪比

(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)