ECB、物価の一時的伸び「重視せず」 基調鈍く=エルダーソン理事
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油価の回復やドイツの付加価値税率の軽減措置終了の影響を割り引けば、ユーロ高もあって物価の基調は確かに弱めです。既往の金融緩和を正当化する意図があります。
いずれの理由であれ、ドイツのインフレ率は今年中に2%に近づく局面が生ずる可能性が高いだけに、ドイツ国内の世論を背景にECB理事会内の意見対立がより鮮明になるリスクがあります。
特に、今回の局面ではドイツ出身のシュナーベル理事の影響力が高まっているように見えるほか、ラガルド総裁がコンセンサスビルディングを重視していることの意味合いが注目されます。物価の基調は指数構成でウエイトの高いサービスの人件費で決まります。ここが、コロナ禍による外食や外出自粛で止まっているため、実相が分かりにくくなっています。とはいえワクチンが普及して経済が正常化したら、職を求める人は多く低迷するだろうという見立てが多いですね。原油や銅などの市況のウエイトは低く価格高騰の提供は限定的と見られています。