ＩＯＣ会長が東京五輪で中国「ワクチン外交」に協力した理由 北京冬季のボイコット回避狙いも
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タイトルのセンスには違和感があり、単に記者のこじつけに見えますが、記事自体は丁寧に書かれていますので、現状理解に役立つと思います。
北京冬季オリンピックのボイコット問題は、中国が国内の人権をないがしろにしているということにより、一部から、オリンピック憲章からみて、中国は開催国としてふさわしくないというもの。
参考（オリンピック憲章 2015年JOC日本語訳版）
第2項 オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励することを目指し、スポーツを人類の調和の取れた発展に役立てることにある。／第4項 スポーツをすることは人権の1つである。 すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。 オリンピック精神においては友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。／第6項 このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に教授されなければならない。
これと、東京オリンピックでの中国製ワクチンのIOCを通じての販売は、IOCとしては防疫の点から、開催国の日本としても望ましいため、販売枠をIOCに提供すると申し出た中国分を遠慮なく活用すればよい話でしょう。また、ワクチンを入手できない国の選手にとっては、純粋に歓迎される話だと思います。
だからといって、中国での人権問題とは問題の本質が違うため、ボイコットの恐れとは全く関係のない話でしょう。
中国のワクチンを非難するくらいなら、各国もワクチンをIOCに優先提供すると申し入れればよいわけで、それもIOCはありがたい話として受け取るでしょう。（各国で接種可能なワクチンは異なります）
関連事項を、以下に記載しています。
「中国側からのワクチン提供『聞いていない』丸川五輪相」（朝日新聞 2021年3月12日）https://newspicks.com/news/5681763
「IOC、東京・北京五輪出場選手らに中国製ワクチン提供へ」(afpbb 2021年3月11日）https://newspicks.com/news/5680038世界各国が中国の事情に苦言を呈し、アメリカやEUなどは経済制裁の処置を行う方向に進んでいる中、諸手を挙げて中国と手を組むIOCは、オリンピックの理念すら忘れたとしか思えない。
「肉体と意志と精神のすべての資質を高め、バランスよく結合させる生き方の哲学」
「スポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するもの」
「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てること」
