2021/3/16
【独占】書き手が稼げる、メディアの「新しいモデル」
米メディア界で、Substackの旋風が止まらない。
2020年後半から、米ニューヨーク・タイムズを始め、Vox、Vergeなど、ありとあらゆる大手メディアの人気ジャーナリストたちが、Substack(サブスタック)上で個人のニュースレターを配信し始めたのだ。
Substackは、誰でも簡単に有料ニュースレターを配信できるプラットフォームだ。
それだけだと、Mediumや日本のnoteと変わらない存在に聞こえるが、ビジネスとして全く異なるのが、Substack上で集めた読者のメーリングリストは、プラットフォーム側ではなく、書き手の「資産」になるのだ。
つまり、書き手はSubstackを離れても、自分の読者は抱えたままでいられる。
こうした「書き手が主役」のビジネスモデルに加え、コミュニティ機能、簡単に使いこなせる決済機能もあいまって、あらゆる書き手に人気を博しており、無名なライターが、年間数百万円レベルを稼ぐことも珍しくない。
有料会員は一気に50万人を超え、すでにトップライターは億円単位を稼ぐ。
Substackが描くメディアの未来とはーー。NewsPicksは、共同創業者のハミッシュ・マッケンジー氏に独占取材を敢行。その壮大なビジョンのすべてを聴いた。
INDEX
- 単なるニュースレターではない
- アテンション・エコノミーの末路
- SNS企業の構造的な問題
- ビジネスモデルの「核心」
- それでも退会したくないモデル
- 読者800人で、月50万円稼ぐ
- メディアの再バンドルとは
- メディアか、プラットフォームか
- シリコンバレーモデルは取らない
- 一番良い記事を「無料」にせよ
単なるニュースレターではない
──まず、Substackとは何ですか。
Substackはインディペンデントな書き手のために作られた場所です。
そして、誰もが簡単に有料のニュースレターを始められるプラットフォームです。
無料のニュースレターを、ブログを始めるのと同じ感覚で始められるのですが、それがメールの形で届けられ、有料サブスクリプションにもできるということです。
──ニュースレターサービスと呼んでいいのでしょうか。
確かに単なるニュースレターという言葉ではSubstackの魅力を伝えきれません。その本質はもっと奥深いですし、複雑でもあります。
つまり独自の存在で、世に出回っている他のサービスとは全く異なるということです。
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この連載について
2021年、「クリエイター・エコノミー」が熱い。ECであれ、文章、動画であれ、ユニークな「個」を武器にファンを作ることで、稼げる時代がやってきた。クリエイター黄金時代の全貌を読み解く。