2021/3/14

【解説】覚醒ツイッター、次なる「ビジネスモデル」

NewsPicks編集部 記者
我々はここ数年、イノベーティブではなかった─。
ツイッター創業者兼CEOのジャック・ドーシーは、2月末に行われたアナリスト向けの説明会でこう反省の念を口にした。
「我々がスローだったことは認める。(中略)数年前まで、新しい機能ひとつ出すのに6カ月から1年かかっていた。今後はそれを数週間に縮めることを目標とし、スピードを一気に早めていく」
反省の意を示したドーシーCEO(出典:Twitter Analyst Day 2021)
実際にここ数カ月、ツイッターの「改革」が加速している。
インスタグラムやスナップチャットの「Stories」に似た、24時間で消える「Fleets」の実装。Clubhouseそっくりの音声コミュニティ「Spaces」ベータ版の開始。ツイッター上のクリエイターに直接投げ銭・課金できる「Super Follows」。この半年で、新機能が立て続けに発表された。
企業の買収も活発化している。直近3カ月のうちに、ビデオチャットの「Squad」、ポッドキャストアプリの「Breaker」、ニュースレターの「Revue」を傘下に収めた。
ついには、これまでツイッターが苦手としてきた「収益力アップ」にも手をつける。
ドーシーは2023年第4四半期までに、ツイッターの売り上げを現在の倍にあたる75億ドルまで引き上げると宣言した。これまでの業績推移を考えると、かなり挑戦的な目標だ。
ドーシーはどうやってツイッターの売り上げを倍増させるつもりなのか。
創業者のジャック・ドーシーにフォーカスを当てた特集第1回に続き、第2回では、ツイッターをビジネスの観点から分析していく。
INDEX
  • 稼げないビジネスモデル
  • まずは「広告モデル」に手をつける
  • 「売り上げ倍増計画」の中身
  • 本命は「脱広告」の稼ぎ方に

稼げないビジネスモデル

売り上げ倍増計画について解説する前に、まずはツイッターの現在のビジネスモデルを整理しておこう。