[東京 12日 ロイター] - みずほ銀行は12日、データセンターでハード機器の障害が発生し、約300件の国内の外貨建て送金に遅れが出たと発表した。システムトラブルは2月28日以降、4件目となる。

同日夜に会見した藤原弘治頭取は「信頼してみずほ銀行と取引いただいている方々の期待を裏切ることなったことは断腸の思い」と述べた上で、「立て続けにトラブルが起きたことを極めて重く受け止めている。心からおわび申し上げる」と謝罪した。

みずほ銀によると、11日夜にデータセンターのハード機器に障害が発生。バックアップ機器への切り替えにも失敗したことで、約300件の国内の外貨建て送金に遅れが生じた。12日早朝にかけてハード機器を交換。外為決済システムでの取引処理が可能になったのは午後で、海外送金などの集中記帳が終了したのは20時前だった。藤原頭取は、障害の原因については今後掘り下げて究明していくとした。

同行では2月28日に全国に設置する7割超の現金自動預払機(ATM)が一時停止する大規模なシステム障害が起きた。3月3日、7日にもATMやインターネットバンキングが使えなくなる不具合が発生。4件の障害の原因はそれぞれ異なるという。金融庁は同行に対して報告徴求命令を出している。

藤原頭取は自らの経営責任について「連続した障害が起きているのは痛恨の思いだが、しっかり総括して再発防止に努めるのが最大の責任」と述べた。

みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長が4月から全国銀行協会の会長に就任する予定だが、藤原頭取は「銀行協会の務めをしっかり果たしていくことを考えている」と説明した。

(新田裕貴 編集:石田仁志)