[ブラジリア/ポルトアレグレ 11日 ロイター] - ブラジルの保健当局者らは、過去1週間の新型コロナウイルス感染による死者が世界最多に達する中、国内主要都市の医療が限界に達していると警告した。

フィオクルース生物医学センターによると、27の州都のうち15都市で新型コロナ患者用集中治療室(ICU)使用率が90%を超えている。

南部ポルトアレグレでは、コロナ治療の拠点病院がICU病床の満床により新規の患者受け入れを停止した。この病院が患者受け入れを停止したのは、2009年のH1N1型インフルエンザ流行以来。

保健省が11日に発表した過去24時間の新型コロナによる死者は2233人で2日連続で2000人を超えた。新規感染者は7万5412人だった。

過去1年間の累計死者は27万人超で米国に次いで世界2番目の数だが、過去1週間の平均は1600人を超え、米国の1400人を上回っている。

ボルソナロ大統領が感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)に反対して自宅から出るよう国民に呼び掛ける中、各州の知事や市長が規制導入に苦慮。感染拡大に慣れた状態の国民に呼び掛けても効果が出ない状況となっている。