『シン・エヴァ劇場版』の高クオリティを実現した、庵野秀明の巧みな経営戦略
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創作と経営は相反するものではなく、むしろ経営にこそ創作の思想が現れます。アニメ業界でいえば、宮崎駿のスタジオジブリがその典型でしょう。ほかには、ファッション業界では、川久保玲のコムデギャルソン。出版業界では、「1人出版社」が相次いでいます。
この文脈で、私が真っ先に想起したのは、東浩紀さんのゲンロンの試みでした。ぜひこちらの対談記事をご覧ください。東さん自身、「会社経営をやってみるまで、運営を軽視していた」と振り返っています。
何でも無料のインターネットは、「商業道徳」を無視しすぎている 【初対談】東浩紀×楠木建 前編 #POL https://president.jp/articles/-/43468
そして、シン・エヴァは、必ずみるべき大傑作なので、未見の方はすぐ劇場に行ってください。シリーズ完結に、なぜ四半世紀を要したのか。たちどころにわかるはずです。庵野さんはカラーを立ち上げる時、財務諸表の勉強から始めたそうです。アニメ制作会社の経営者の多くは、会社経営については素人で、資金繰り表さえ作れない人も多くいます。しかしそれではすぐに自転車操業に陥ってしまいます。しかし近年、経営をしっかりやり継続的に質の高い作品を生み出せる制作会社が増えてきました。
庵野さんも特別に経営の才があったわけではなく、会社経営に関しては至極まともなことをやっているだけです。
日本アニメがさらに発展する土壌が出来上がりつつあります。日本アニメはますます発展するでしょう。楽しみに見守りたいと思います。