[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米ファイザーのブーラ最高経営責任者(CEO)は11日、同社が独ビオンテックと開発する新型コロナウイルスワクチンの今年の世界生産が23億─24億回分となり、当初目標を最大20%上回るとの見通しを示した。

11日は、世界保健機関(WHO)が新型コロナをパンデミック(世界的大流行)と宣言してから1年目に当たる。

ブーラCEOは、ワクチン生産ペースが第4・四半期までに年間30億回分に達し、来年も同水準の生産が可能となる見通しとした。今月末までに米国に1億2000万回分のワクチンを供給する計画も実現可能との認識を示した。

また、イスラエルで得られた新型コロナワクチンの実環境データで、ファイザー・ビオンテック製ワクチンが無症状感染に対し94%の予防効果が示されたことについて、ブーラCEOは「素晴らしい数字であり、(苦しみからの)解放が近づいている兆候を明示した」と述べた。

イスラエルのデータからは、ファイザー・ビオンテック製ワクチンの有症状、重度の新型コロナ感染症での予防効果も97%と、後期臨床試験(治験)で示された95%の有効性とほぼ一致する水準だったことも分かった。