阪神佐藤輝が甲子園初アーチ「打った瞬間行くと思った」

【阪神―広島】五回に2点本塁打を放ちナインに迎えられる阪神の佐藤輝明=甲子園球場(水島啓輔撮影)
【阪神―広島】五回に2点本塁打を放ちナインに迎えられる阪神の佐藤輝明=甲子園球場(水島啓輔撮影)

 プロ野球のオープン戦は10日、各地で6試合が行われ、阪神は甲子園球場で広島を9-3で下した。

 阪神の佐藤輝が甲子園のファンの前で、改めて並外れたパワーを見せつけた。五回の第3打席、広島2番手のスコットの145キロを芯でとらえた打球は左中間席へ。長打力を証明する逆方向への一発に「打った瞬間行くと思った」と笑顔で振り返った。

 それでも、「別にびっくりはしない」と矢野監督。「ルーキーでオープン戦から打っていくのは簡単なことではないが、テル(佐藤輝)自身が目指しているのはもっと上のところにある」。一喜一憂しないのは実力を認めているからだ。

 先発の中村祐から第1打席では高々と上がった飛球が風でフェアグラウンドに押し戻され、ぽとりと落ちる内野安打。第2打席では緩いカーブにも泳がされず右翼線に鋭い打球を放って二塁打。この日も3安打の活躍で、オープン戦で初めて対戦する相手にも対応力を発揮している。

 守備では前日は左翼に就き、この日は甲子園での三塁守備を初めて経験。「どこを任されてもいいようにしっかりと準備をしていきたい」。21歳の大物ルーキーは攻守とも観客を楽しませる魅力にあふれている。(上阪正人)

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