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遺伝子解析結果がレポートとして返ってくるだけでは不十分で、そこからどう行動変容を促すかが課題という点はとても共感できます。

本遺伝子解析サービスは、検査単体で収益を上げるのではなく、個人情報保護法などに則った形で集めたデータを活用するデータベースビジネスとして実施するため、検査費用を従来価格の1/5〜1/6程度にでき、かつ健康経営として企業への導入を進めるとのことなので、遺伝子検査市場の拡大が見込まれます。

一方、対象としている2型糖尿病や大腸がん、循環器疾患は遺伝子変異のみではなく、その発症に環境要因が関わっていることも知られており、そこにはヒト第二のゲノムとも呼ばれる腸内細菌が関わっていることもわかっています。ですので、遺伝子検査に加えて腸内細菌検査も合わせて実施し、それら両方の結果に基づいて適切なインセンティブ設計ができれば、社員のQOL改善や生産性向上、医療費削減につながると思います。
これはまずいと思います。

遺伝子検査は、疾患の診断ではなく、可能性の検査であることです。

たとえば、胸部XPの企業検診は、定期的には忘れがちな肺がんや、肺結核の検査を企業が代行するという意味があります。異常が発見されれば、精査や治療ということになります。あくまで異常の発見であって、実際の診断は別の病院でやりますし、その結果が企業に知らされることはありません。

遺伝子検査の場合、予測にすぎないのです。あくまで可能性。遺伝子素因があったから、必ずなんらかの疾患になるわけではありません。それなのに人事管理に用いられてしまうと、大変な差別が発生することになります。

この危険性については、かなり古い映画ですが、 ”ガタカ” が取り扱っています。出生時に遺伝子検査をして、将来の職業まで決められてしまう世界。

あくまで可能性にすぎないし、しかも完全に解明できている世界ではありません。知らされた人は、自分で自分を規制してしまう。まして人事管理に使われたら、大変なことになります。

今、遺伝子関連の研究を行う時には、”目的以外には絶対に使用しない” という項目を完全に履行する必要があります。しかし、研究者としては、いろんな遺伝子を検査したいという誘惑にかられるでしょう。これが第二点目のリスク。

要するに、病気は発病した時に発見すれば十分だし、将来予測したいなら、個人がやるべきだということです。今みたいな未解明な状態の多い検査なら、知ったことで、かえって人生を間違ってしまう可能性もあると思います。

この問題に関心のある人は、映画 ”ガタカ” は絶対に見るべきです。また、読みかけの本ですが、”色のふしぎと不思議な世界”(川端裕人) も面白いです。昔は、色覚異常の人は、医師にはなれませんでした。今は、色覚異常は、個性の一つとして考えられるようになってきており、色覚検査は差別として行わないようになってきています。実際、私の同級生に色覚異常の人がいましたが、立派に医師として働いています。

遺伝子の扱いを間違えれば人類は破滅するだろう、というノーベル医学賞の山中教授の言葉は重いです。