[ブリュッセル/ワシントン 5日 ロイター] - 米国と欧州連合(EU)は5日、米欧の航空機メーカーに対する補助金を巡る通商紛争で相互が発動している関税を4カ月間停止することで合意した。

米国が課している75億ドル相当のEU輸入品に対する関税、EUが課す米国からの輸入品40億ドル分に対する関税全てが停止される。

バイデン米大統領と欧州委員会のフォンデアライエン委員長が行った電話会談後に発表。関税停止の間に、通商紛争の解決策を模索する考えで、共同声明では、将来およびすでに実施されている支援措置や監視・履行に加え、「中国のような非市場経済圏からの新規参入がもたらす不適切な貿易慣行や課題への対応」を紛争解決の柱にする必要があるとした。

欧州航空機大手エアバスと米ボーイングに対する補助金を巡り、米国とEUは16年にわたり争っている。

米国は4日にも、航空機補助金を巡る対立からスコッチウイスキーなど英製品に適用している報復関税を4カ月間停止すると発表した。