[東京 5日 ロイター] -

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 108.10/12 1.1958/62 129.27/31

午前9時現在 107.94/96 1.1965/69 129.17/21

NY午後5時 107.97/98 1.1966/70 129.25/29 

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル高/円安の108円前半。ドルは米長期金利の一段高や、株価の下げ幅縮小でリスク回避ムードが和らいだことを背景に、午後3時過ぎに108.21円と9カ月ぶり高値を付けた。ユーロは1.19ドル半ばで軟調。弱い方向に潮目が変わったとの指摘も聞かれた。

ドルは午前8時過ぎに108.01円まで上昇したものの、久々の108円台では輸出企業によるドル売りが活発化したことや、日経平均が一時600円を超えて下落し、リスク回避の円買いが流入したことで107.82円まで反落した。

午後には米長期金利が一段と上昇したことや、日経平均が下げ幅を縮小したことを手掛かりに午後3時過ぎに108.21円まで上昇し、昨年6月9日以来9カ月ぶり高値を付けた。

リフィニティブによると、米10年国債利回りは1.5830%付近まで上昇し、前日ニューヨーク市場午後5時05分時点の1.5571%から一段高となった。

同利回りは2月25日に1.6140%まで上昇して1年ぶり高水準となったが、「1.6140%で取引はほとんど成立しておらず、いわば象徴的な上昇だった」(外国銀)との指摘もある。

一方で、昨日からの米国債市場では取引高が膨らんでいるとされ、昨日、今日の利回りの上昇は「より実態を伴ったもの」(同)だという。

足元の金利高の要因は4日の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言。議長は最近の米国債利回りの急上昇について「注目に値し、留意している」としつつも、「無秩序な」動きとも、FRBによる介入が必要とも考えていないとし、「FRBの現在の政策スタンスは適切だ」と述べるにとどめた。

米金利の上昇について、SMBC日興証券チーフ金利ストラテジストの森田長太郎氏は「年初来の相関から試算すると、10年金利があと40bp程度上昇して2%弱となれば、ドルは110円に到達することになる」とみている。

ユーロは1.19ドル半ばで軟調。

2日にユーロが1.20ドルを下回った際には、1.19ドル台での滞空時間は極めて短くユーロの底堅さが確認されたが、昨日からユーロは1.19ドル台に居座っている。

つい最近まで快進撃を続けてきたユーロについて市場では「ユーロの潮目が変わったか、もうすぐ変わる可能性がある」(外為アナリスト)との見方も聞かれた。

(為替マーケットチーム)