[上海 4日 ロイター] - 中国証券報は4日、米債券利回りの大幅な上昇にもかかわらず中国の市場金利が短期的に急上昇する可能性は低いとする論説を掲載した。

米国と中国の景気サイクルが異なっているため、中国の債券は米債の動きに影響を受けにくくなっていると指摘した。また国内の金利はマクロ経済政策変更の影響を既に織り込んでいるとの見方を示した。

主要金利である短期金融市場の銀行間金利と中期貸出ファシリティ(MLF)金利は安定しており上昇する兆しはないとして、債券利回りの一段の上昇は抑えられていると分析した。

中国のインフレと経済全体の見通しは安定的で、第1・四半期の国内債券市場は需給が均衡しているとの認識を示した。

「マクロの状況は内外共に改善している。物価の動向を注視する必要がある」とし、「第2・四半期は政府債の発行が増え供給圧力が高まる可能性がある。市場金利の上昇トレンドはまだ終わっていない」と指摘した。

米指標10年債利回りは年初から約60ベーシスポイント(bp)上昇したが、中国10年債利回りは10bpの上昇にとどまっている。