大飯差し止め判決の元裁判長 「私が原発を止めた理由」とは

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元福井地裁裁判長の樋口英明さん=山口県宇部市琴芝町の多世代ふれあいセンターで2019年11月9日午後8時6分、松本昌樹撮影
元福井地裁裁判長の樋口英明さん=山口県宇部市琴芝町の多世代ふれあいセンターで2019年11月9日午後8時6分、松本昌樹撮影

 元福井地裁裁判長の樋口英明さんが「私が原発を止めた理由」(旬報社)を出版した。「多くの原発の耐震性が一般住宅より低く、その低さの根拠が不可能とされている地震予知に基づくことは間違いなく電力会社が最も国民に知られたくない事実」と指摘している。東京電力福島第1原発事故から間もなく10年。今もなお多くの人が避難を続け、古里に帰れない現実がある中、「事故から学ぶもの」を鋭く問いかけている。【塩田敏夫】

 三重県出身。京都大法学部卒業後、35年間裁判官を務めた。2014年5月、福井地裁裁判長として関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを命じる判決を出した。「3・11」以降、原発運転の差し止めは初めて。さらに15年4月、高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働差し止めの仮処分決定を出した。17年に名古屋家裁部総括判事で定年退官した後、与謝野町をはじめ、全国で講演活動を続けている。

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