(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、域内の財政規律を来年いっぱい停止する可能性が高い。新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の長期化やワクチン接種の遅れが域内の景気回復を損ねていることが背景にある。

欧州委はEU財政規律の一時停止措置について、撤回もしくは延長を決定する際の条件の概要を3日に発表すると、事情に詳しい当局者2人が明らかにした。コロナ禍への対応で各国政府が大規模な経済支援を余儀なくされたことを受け、欧州委は昨年、財政規律を初めて停止した。

正式決定は5月になるが、欧州委は2023年まで財政規律を再導入すべきではないとの見解を示唆しそうだと、同当局者は述べた。非公表の決定事項だとして当局者は匿名を条件に語った。

原題:EU Likely to Continue Suspension of Bloc’s Debt Rules in 2022(抜粋)

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