プレミアムビール市場を生み出したサントリービールの看板商品「ザ・プレミアム・モルツ」の発売から18年が経ち、2021年は「高級ビール」という立ち位置をよりはっきり打ち出す年になるという。一方でキリンビールに続き、糖質ゼロビールを4月に売り出すことも発表した。今だからこその取り組みを、サントリービール執行役員で宣伝部長の和田龍夫氏に聞いた。

※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成

サントリービール 執行役員 マーケティング本部長 宣伝部長
和田龍夫氏

1987年、サントリー入社。洋酒事業部・宣伝事業部・ビール事業部・RTD部などを経て、2018年よりサントリービールのマーケティング本部長

前回(第19回)はこちら

 「ザ・プレミアム・モルツ」を発売し、プレミアムビールという新市場をサントリービールが生み出して18年がたった。2021年は原点に帰り、改めて消費者の生活においてプレミアムビールがもたらす価値が何かを踏まえて、プレモルを再定義する。具体的には、「高級ビール」という本来の立ち位置をはっきり打ち出すことだ。

 そもそもプレミアムと銘打つ商品がたくさん登場しており、プレミアムという単語自体がある意味“インフレ”状態になってしまった。先鞭を付けたサントリーとしては、「麦芽」「ホップ」「水」といった原料や製法すべてに徹底的にこだわった特別なおいしさがあるビールであることを改めて訴えたい。

 日々の暮らし中で、たまにぜいたくをしたいときに手に取るものが高級と銘打つ品物ではないだろうか。ビールの高級版がプレモルという、分かりやすい文脈で捉えてもらえるような施策を打ち出す。

プレモルをビールの高級版として再定義していく
プレモルをビールの高級版として再定義していく
この記事をいいね!する
この記事を無料で回覧・プレゼントする