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町の風景が変わる…物議のクロネコマーク・デザイン変更の意図…「サイ?」「偽作業者?」

文=編集部
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ヤマトホールディングスプレスリリースより

 日本人が慣れ親しんできた「あのネコの親子」の姿が変わらしい――。ヤマトホールディングス(HD)は1日、制定以来64年間使用してきた「クロネコマーク」のデザインを変更することを発表した。4月1日から、新しい「クロネコマーク」と「アドバンスマーク」の使用を開始するという。

 プレスリリースによると、クロネコマークが制定されたのは1957年。親ネコが大切に子ネコを運ぶ姿をモチーフに、「安心・丁寧」のシンボルとして取り扱ってきたという。今回の変更に関し、ヤマトHDは「『クロネコマーク』に込めた想いを変えることなく、都市や街、地域の環境により調和し、溶け込みながら、日々重ねてきたサービスをさらに進化させていく意思の表明として、より未来志向のデザインに磨き上げました」と説明している。

 デザインを手がけたのは日本デザインセンター代表取締役社長の原研哉氏。「クロネコマーク」の主な変更点としては、親ネコの手足が省略され、ネコの親子の顔の枠取り、背景の円の縁取りがなくなったことだ。

 そして、クロネコマークをさらに簡略化し、ネコの親子の顔のシルエットだけで構成したのがアドバンスマークなのだという。(下写真参照)

町の風景が変わる…物議のクロネコマーク・デザイン変更の意図…「サイ?」「偽作業者?」の画像2
左が「新クロネコマーク」、右が「アドバンスマーク」(ヤマトHDプレスリリースより)

 

 アドバンスデザインに関して、ヤマトHDは「ますます変化する社会やビジネスの課題解決に向け、既成概念にとらわれず、果敢に挑戦する姿勢とビジョンを表明し、その象徴となるアドバンスマークを新設します。ヤマトグループがこれまで培ってきたノウハウやネットワークに、新しいアイディアやテクノロジー、パートナーシップを融合させた、新サービスや新事業に展開します」と新設の意図を説明している。

「硬いイメージで優しさがなくなった」?

 微妙な変化ではあるものの、長年慣れ親しんだマークということもあってか、「新クロネコマーク」と「アドバンスマーク」に関して、Twitter上では1日夕、以下のようなさまざまな感想が寄せられ、トレンド入りした。

「未来に向けて新しい挑戦をする未来志向のデザイン素晴らしいと思います」

「非常にショックです。ヤマト独特のカッコイイデザインが。鉄道のコンテナのデザインも変わっちゃいますよね」

「省略と直線で硬いイメージ。優しさがなくなった感じ。3枚目(編集部注:アドバンスマーク)はもうサイにしか見えない」

「お、折り紙?!」

「本物なのに偽物業者っぽくて草」

 好評な意見も見られる一方、鋭角的なアドバンスマークに関してアレルギーもあるようだ。

 デザインを担当した原氏は東京オリンピックのシンボルマークのコンペに参加。昨年節目を迎えた「明治神宮鎮座百年大祭」のロゴデザインを担当したことでも知られる。今回のクロネコマークなどのデザイン変更に関し、競合する佐川急便幹部は次のように語る。

「うちも創業50周年の節目の2007年に日本画風だった従来の『飛脚マーク』を簡略し、その時に変更した新しいユニフォームを着た配達員をモチーフにしたマークに変えました。それ以前の飛脚マークは、小さなお子さんを持つお客様に『怖い』と言われることもあったそうです。変更当初は、やはり賛否があったと聞いていますが、今は町の風景になじんでいると思います。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、社会全体が物流業界の見方が良い意味で変わりつつあります。リリースを見る限り、トラックのロゴも含む大規模な更新なので、町の風景も変わるでしょう」

 新しいクロネコの親子が街に溶けむのも、時間の問題なのかもしれない。

(文=編集部)

 

BusinessJournal編集部

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