米FDA諮問委、J&Jワクチンの緊急使用許可を勧告
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部分的に再掲になりますが、J&Jのワクチンは、ファイザーやモデルナの開発したmRNAワクチンとは異なり、ウイルスベクターワクチンと呼ばれるものです。
この技術は必ずしも新しいものではなく、すでにエボラウイルスなどで臨床試験が行われ、妊婦さんでの安全性なども確認されています。
このウイルスベクターワクチンでは人に無害なように加工されたアデノウイルスにコロナのタンパク質の情報を載せて運ばせます。風邪にかかったときと同様に、ウイルスが体の中に入りますが、体で複製しないようにできているので、ウイルスが増えて風邪を起こすことはありません。
このウイルスを感染させることで、コロナの模型を体の中で作らせ、その模型で模擬訓練を行うことができます。
1回接種のみで中等症以上のCOVIDに対して米国で72%、変異株が広がっている南アフリカで64%の有効率を誇っています。
また、DNAを用いているので、mRNAのように壊れやすくはなく、冷凍保存が不要なのも強みです。
1回でいいならJ&Jが最善ではないかという意見も見られますが、「1回でいい」のは接種後71日目までの抗体のデータを根拠にしていますので、長期的にも優劣をつけがたいのかはまだ明らかでなく、「最善の選択肢」と呼ぶには根拠に欠くと考えます。2回接種ワクチンの場合、その期間中に転居や移動があった場合の把握が難しくなるなど、接種側のオペレーションは大きなものになります。
その点、1回で済むワクチンは、有効性が多少劣ったとしても、たとえば高齢者以外の成年世代に接種するなど簡便さを生かした使い方ができるので、選択肢が増すことには大きな意義があると思われます。