EV分野のアンドロイドを目指す フォックスコン「クルマづくりの野望」(一)
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90年代に議論されたスマイルカーブ理論vs生産現場主義。
日系家電メーカーは生産現場にこそ付加価値の源泉があると信じた。しかし台湾系はコストと信頼性を設計段階に入れ込むことで、カイゼンをはじめとした生産現場の付加価値は小さくなるとした。
フォックスコンは、自動車にもこのスマイルカーブ理論を持ち込もうとしているように思える。実際トヨタあたりは以前から品質課題を設計に反映するようになっているけども、フォックスコンはスマホレベルのスマイルカーブをEVに考えているようだ。
いきなりこれが上手くいくとも思えないが、iPhoneも4sあたりからまともになったことを思えば、2回モデルチェンジする頃には相当いけるようになっているのではないか。問題はモデルサイクルで、ガソリン車の5年だと10年後だが、新興EVが2年だとすると4年後には商品力のあるEVが揃うことになる。そんな事はないだろう。
仮にそうなら、フォックスコンなど受託会社は既存の自動車メーカーと同等以上の生産製造技術を持ってるという事になる。
そんなのはガソリン車だろうがEVだろうが変わらない。
『ガソリン車時代には、生産・製造の段階が各自動車メーカーの競争の中心となっていた。しかしEVが台頭すると、競争の中心は技術と完成車自体へと移っていった。』自動車メーカーと開発や製造を請け負う受託企業の関係が、半導体やスマーフォフォンと同じように起こる可能性を示唆しています。
安全を最優先する自動車の開発は極めて高いハードルがあり、コストダウンと品質向上っを両立させるクルマづくりが簡単でないrとしても、EVは自動車産業界の構造変革の引き金です。
フォックスコンはEVメーカーになろうとしているわけでなく、自動車メーカーに開発から製造までを請け負う、まさにスマートフォン受託生産にソフトウエアまで含めたEVのアンドロイドを目指しているわけです。
新興国の財閥が、EVを作ってくれとフォックスコンに頼むと、次の日には企画開発がフォックスコンで準備され、財閥のオーナーがら生産ラインを見学しに行ったら、そこには試作車が置いてある、というものです。
またファッションブランドがEVをやりたいと希望しても、すぐに対応してくれるのが、引退はしましたが、創業者のテリー・ゴウであり、それのスピード感は、経営委員会という集団体制になっても、変わらないでしょう。
完成車メーカーが頂点に立ってクルマを作る時代から、完成車メーカーであっても、製造ラインを新興国の財閥やファッソンブランドのために用意するするということが、10年後には起きていると想像します。
EVの本当の勝負どころは、自動運転であり、データーを活用したサービスです。もはやEVは走るスマートフォンです。