2021/2/21

コロナ不況とも無縁「地域密着型ビジネス」の台頭

最悪の時期でも予想外の繁盛

ニューヨークでは過去11カ月、ジュエリー店を新規オープンするにはこの上なく不利な状況が続いている。現状に匹敵するのは、大恐慌が始まった1929年11月ぐらいだ。
だから、11月26日の感謝祭の直後、ブルックリンのホイト通りとアトランティック・アベニューの角に「ページ・サルギソン・ジュエリー」がオープンしたことは、明るいニュースであると同時に、無謀な挑戦とも言えた。
オーナーのサルギソンは、16年にわたってジュエリーのデザインと製造に携わり、卸とネット通販で製品を販売している。その一方で、かなり前から、ワークショップを開催できるスペースを持つ実店舗がほしいと考えていた。
昨年8月、それまで借りていた部屋の契約が切れたことから、サギルソンは1階の店舗が長らく空室になっている建物の所有者と交渉した。
ニューヨークにそういう物件は山ほどある。サルギソンは自分が払える賃料をオーナーに伝え、契約にこぎ着けた。
そして年末を迎えるころ、彼女の店の売り上げは当初の予想をはるかに上回っていた。
予想外の売り上げを記録した「ページ・サルギソン・ジュエリー」(James Estrin/The New York Times)

繁栄するブルックリンの一角