「原則2人までの産児制限」、中国東北3省で撤廃検討…少子化が激しく
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東北3省は、中華人民共和国の成立以降、「共和国の長男」「中国工業の揺籃の地」と呼ばれてきましたが、改革開放で発展の重心が沿岸部に移ると、その存在感を低下させていきました。
私が遼寧省大連に駐在した2010年には既に少子化問題は深刻に受け止められていました。経済自体が発展しないと出生率は下がり、生まれても就業機会を求めて北京や天津などの大都市に流出する、地域経済がさらにじり貧になる、というサイクルです。
産児制限の撤廃だけでは如何ともしがたいですが、思い入れのある地域だけに、せめて気持ちだけでも応援し続けたいところ。
注目のコメント
①中国全体として少子化への危機感が高まっている
・2020年の出生1,003万人(▲15%)は、死亡数と同じ
つまり純増ゼロの水準に10年前倒しで来ている
・コロナ期間の影響もあったとは言え、力強い経済復活
がある中でも、人々の長期的な将来不安は払拭されず
②東北地方はもともと発展から取り残され苦しんでいた
・若年人口は都市部に流出、旧来型の工業も没落
・既に退職年金が払えない地方政府も出てきているという
ということで、東北3省の生育制限撤廃検討。ただ、
・そもそも生みにくい(教育コストが高い)
・生んでも外に流出(根本的に基幹産業が弱い)
ということで、やはり課題は根深そうです
このあたりの地方の課題感はもはや日本も中国も同じかもですね近年、百万人以上の人口を流出している。
いかに人口の流出を防ぎ、産業を振興していくかはもっと大事な課題。
東北はいつの間にか本末転倒の政策を得意になったのか、産児制限の時には東北はもっとも厳しくしたが、
今は逆にもっとも速く制限を緩める。発展が遅れている中国東北3省は、近年人口流出が止まりません。マクロ政策の傾けで一時的な出産増が得られるでしょうが、不動産や教育費の高騰などで出産育児のモチベーションが高くなく、効果が相当限定されるかと考えます。