(ブルームバーグ): 米アマゾン・ドット・コムがインドでの電子機器生産に初めて乗り出す。同社は16日、台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)がチェンナイに置く子会社を通じ年内に生産を始めると発表した。

アマゾンは「インド顧客の需要に応え、毎年多くの『ファイアTVスティック』を生産できるようになる」とブログに投稿。他市場に向けた生産規模の拡大を継続的に判断するとも説明した。

同社創業者のジェフ・ベゾス氏はインドで米国以外では最大級となる電子商取引事業を構築すると表明したが、推計1兆ドル(約106兆円)規模のインド小売市場での事業拡大には障壁も多い。アマゾンは提携先フューチャー・グループによるリライアンス・インダストリーズへの資産売却の阻止を図り、現在係争中だ。

アマゾン、インド提携先の資産売却差し止めを請求-背後にシェア争い

インドではすでに米アップルや韓国のサムスン電子などのエレクトロニクス大手がスマートフォンやタブレットを生産。アマゾンのインド事業責任者アミット・アガルワル氏は同日、インドのプラサド電子・情報技術相に政府の製造業振興策「メーク・イン・インディア」へのコミットメントをあらためて表明するともに、同社の生産計画について詳細を伝えた。

原題:Amazon to Make Fire TV Sticks in First India Manufacturing Push(抜粋)

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