[ソウル 16日 ロイター] - 韓国軍は16日、南北軍事境界線を越えて韓国側に入った北朝鮮人男性1人の身柄を確保したと明らかにした。亡命の意思があるのか調査を進めているという。

韓国軍合同参謀本部によると、男性は南北を隔てる非武装地帯(DMZ)の東側にある検問所付近で16日午前に発見された。韓国軍が身柄を確保し、現在調査を行っているという。

同本部は「北朝鮮人とみられる。どのように(韓国側に)入ったのか、亡命の意思はあるのかなど、詳細を調査中だ」と表明。軍事境界線付近に異常な動きは見られないが、軍が状況を注視しているという。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けた北朝鮮の封鎖措置により、韓国に逃れる脱北者は昨年、過去最低の水準となった。

韓国の李仁栄統一相によると、2020年に韓国に逃れた脱北者は約200人と、19年から約80%減少した。

公になっている最近の事例としては、昨年11月に南北軍事境界線を越えて韓国に亡命した北朝鮮男性のケースがある。