伊、ドラギ新首相が就任 大連立政権発足
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健全財政派のドイツ連邦銀行の伝統を踏襲する形で制度設計され発足したECBで3代目総裁として辣腕を振るい、財政健全国のドイツ等の反対を押しきって大規模な量的緩和に乗り出してイタリアなど財政困難国の国債を買って救って危機を収めたのがドラギ氏でした。新型コロナウイルス対応を巡っても、ドイツ、オランダといった北部の財政健全国とイタリアなど南欧諸国との間で立場の相違が見られました。
かつて、反発するドイツ出身の金融政策委員が相次いで辞任する事態の中、財政健全国オランダの候補を破る形でECB総裁に就いて自国を救ったドラギ氏に、党派を問わず国民が期待を寄せるのは、なんだか分かるような気がします。しかし、財政難の中で呉越同舟気味の大連立内閣の舵を取るのは、豪腕のドラギ新首相と雖もなかなかに難しそう。(@@。コロナ禍の中、総選挙という争いを避け、しかもテクノクラートと政治指導者を巧みに組み合わせた内閣だと評価されている。小さな左翼政党(LEU)のロベルト・スペランツァ健康・保健相は留任だ。ちなみに、次の総選挙は2023年の予定である。
文字通り幅広い方面からの支持を得ての発足であり、これによって大統領が任期を迎える22年2月までは解散ナシで走れる見込みです。メルケル、マクロンに割って入れる格があるだけに、復興基金利用に際してその立ち回りが注目されましょう。
もっとも、独仏ともに今後1年で総選挙かつ大統領選があります。安易な妥協も難しいタイミングでしょう。