【解説】近日登場「ワクチンパスポート」の基礎知識
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この「ワクチンパスポート」または「抗体パスポート」の考え方は、まだワクチンができる前からすでに議論されてきたトピックでした。
「陰性証明書」が当たり前のように普及しつつある現在ですが、感染流行が進めば進むほど必要とされる一方、「陰性証明」の的中率がますます低下するという矛盾を抱えた「証明書」となっています。
このような現状の課題とともに、ワクチンの有効性や安全性が確立されてきた今、将来的に「ワクチンパスポート」が陰性証明書の立ち位置にとって代わる可能性があると考えられます。
しかし同時に、記事でも紹介される通り、一般の接種が世界的に広がるまでにはまだかなりの時間を要します。現状でこのような考え方が広がってしまうと、世界的な不平等、不均衡を招き、ワクチン普及を誤った方向へ誘導してしまう恐れもあります。
実際にWHOもワクチンパスポートの概念を現時点で導入しないよう勧告を出しています。
ただ、企業単位のサービスレベルでは、早急にこのような考え方が広がることも可能性として考えられ、その背景を理解しておくことは大切であると思います。
引用記事:https://www.euronews.com/2021/01/15/coronavirus-who-against-vaccine-passports-as-a-condition-for-travel-for-the-time-being記事の中で紹介されている「イエローカード(ワクチン接種記録)」は私も持っていたことがある。ワクチンパスポートは新しい考え方ではないし、おそらくパンデミック対応として標準化されていくのだろう。そのためのDX化を進めることが重要。
現在行なっている体温検査は、ある意味「気休め」程度でしかなく、検査で陰性だったことの証明によって「検査時点まではシロ」である事が検査上は言える。
ここでは検査タイミングの話と、検査精度の話が課題。
さらに、ワクチンの接種証明により該当種のウイルスに対する「ある程度の」効能が期待される。こちらはワクチンそのものの効果効能と、変異種などウイルスの多様化が課題。
よって、現在検討されているデジタルパスポートが、完全に安全であることを証明するものではないものの、少なくとも現在よりは「ザルの目」が細かくなった選定が出来るはず。
検討の課題は多いと思うけど、できないことを列挙して「やらない」のではなく、不完全なことは承知の上で、出来ることに目を向けて「やってみる」ことに期待したい。