[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国株式市場はナスダック総合とS&P総合500種が終値ベースで最高値を更新。追加財政刺激策への期待を追い風に、エネルギーや金融、素材株の買いが膨らむ一方、アップルやテスラ、マイクロソフトなどのハイテク大手は売られた。

S&Pは日中の最高値も更新した。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は昨年2月以来初めて20を下抜け、センチメントの改善を示した。

グレート・ヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ氏は、米景気循環の変わり目に差し掛かる中、成長株からバリュー株やシクリカル銘柄へのローテーションが続いており、これら銘柄が今後相場を主導するとの見通しを示した。

バイデン大統領は12日、1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス救済法案の実現に向け州知事や市長との会合を開き、数百万人の失業者への支援や学校再開に一段の協力が必要と訴えた。

ロイター調査によると、バイデン大統領の大規模な財政支出が経済活動を促進するのに役立つため、国内総生産(GDP)成長率が向こう1年以内にコロナ禍前の水準に達すると予想されている。

一方、朝方発表された2月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は76.2と、市場予想に反し、1月確報値の79.0から低下した。政府が新型コロナウイルス流行を受けた一段の経済対策の用意ができている中でも、年間所得が7万5000ドル未満の家計に対する見方が悪化している。

小型株で構成するラッセル2000指数は過去6週間中5週上昇した。

決済サービス大手ペイパルは4.7%高。複数の証券会社が目標株価を引き上げた。

娯楽大手ウォルト・ディズニーは一時最高値を更新したのものの、1.7%安で終了。前日引け後に発表した第1・四半期(2020年10─12月)決算は予想外の黒字となった。

11日にナスダックに新規株式公開(IPO)したマッチングアプリ運営の米バンブルは7.3%高で取引を終えた。

米取引所の合算出来高は132億7000万株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.35対1の比率で上回った。ナスダックでは1.22対1で値下がり銘柄数が多かった。

週明け15日は、プレジデンツデーの祝日で米株式市場は休場となる。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 31458.4 +27.70 +0.09 31420. 31475. 31347.

0 80 31 80

前営業日終値 31430.7

0

ナスダック総合 14095.4 +69.70 +0.50 13979. 14102. 13937.

7 21 04 71

前営業日終値 14025.7

7

S&P総合500種 3934.83 +18.45 +0.47 3911.6 3937.2 3905.7

5 3 8

前営業日終値 3916.38

ダウ輸送株20種 13175.0 +221.36 +1.71

9

ダウ公共株15種 857.10 -7.69 -0.89

フィラデルフィア半導体 3219.87 +39.03 +1.23

VIX指数 19.97 -1.28 -6.02

S&P一般消費財 1368.53 +2.36 +0.17

S&P素材 467.06 +4.71 +1.02

S&P工業 762.72 +5.06 +0.67

S&P主要消費財 675.23 +1.06 +0.16

S&P金融 522.92 +4.90 +0.95

S&P不動産 238.88 -0.14 -0.06

S&Pエネルギー 334.99 +4.63 +1.40

S&Pヘルスケア 1365.94 +10.20 +0.75

S&P通信サービス 237.55 +0.16 +0.07

S&P情報技術 2434.51 +11.98 +0.49

S&P公益事業 317.37 -2.52 -0.79

NYSE出来高 8.71億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 29625 + 245 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 29615 + 235 大阪比