ロンドン、株取引で欧州最大拠点から陥落 アムステルダムに明け渡す
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「終わりの始まり」を感じさせる見出しですね。金融周縁サービスまで含めればロンドンの地の利は変わらないとの見方は根強いですが、物理的に運営拠点を大陸欧州に移管する動きが出ている以上、時間はかかってもロンドン脱出を試みる専門サービスの人々は多いと思います。結局、一番得をするのはNYだった、というのがオチになりそうな気がします。
ブレグジットの短期的な悪影響が金融周りに出始めました。
実体周りでも、食品関係を中心にかなりの悪影響が出ています。特に英国が自治権の観点から重視していた漁業に関しては、皮肉なことに原産地証明手続きの煩雑さなどから、大陸向けの輸出自体が滞り、海産物が腐敗して廃棄するケースも多発したようです。当然、ジョンソン首相には漁業関係者から厳しい評価が突き付けられています。
またロンドンのスーパーなどでは、生鮮食品を中心に悪性インフレも強まっている模様です。徐々に混乱は収束するにしても、コロナ禍という局面で、痛みが倍、さらにドンという自虐的な状況となりました。
反してポンドが買われていますが、原油高やドル安の裏という側面が強く、それも輸出業者にとっての重みとなります。
日本でもブレグジットに甘美な期待や正義を寄せていた人々がいたようですが、そうした芸が持ち味な人々にとっては、こうしたニュースもノイズなのでしょう。たしかに中長期で見たら、その選択は間違いでなかったかもしれませんが。
とはいえ、向こう１０年ほどは様々な混乱に伴う景気下押し圧力に晒されること自体、英国のブレグジッターも認めるところです。ＴＰＰに近づいたことでどの程度リカバリできるか、注目してみたいところ。とうとう来た！AMSがLONを上回る日が…まあ当面は行ったり来たりだと思いますが…欧州のお金の流れが分断されているという見方もあるような気もしますけどね。
