特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

小さな声~コロナの陰で

「夢は女優」スラム街の12歳少女 休校で稼ぎ手に ネパール

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
カトマンズのスラム街で暮らすアイショリヤ・サヒさん。家族の生活を支えるため、市場に働きに出たという=アジア協会アジア友の会ネパール事務所提供
カトマンズのスラム街で暮らすアイショリヤ・サヒさん。家族の生活を支えるため、市場に働きに出たという=アジア協会アジア友の会ネパール事務所提供

 新型コロナウイルスのため、貧困や災害、紛争などで苦しむ子どもたちは、ますます厳しい環境に置かれている。2020年度で42年目を迎えた「世界子ども救援キャンペーン」は、各地の「小さな声」を伝える。

市場で掃除 売れ残った野菜もらい転売

 アジアで最も貧しい国の一つとされるネパールの首都カトマンズ。国内唯一の国際空港・トリブバン空港に近いシナマンガル地区の川沿いに非合法の住宅が並ぶスラム街があり、約3万人が暮らしている。ここで食料やマスクなどを配布してきた公益社団法人「アジア協会アジア友の会」(大阪市西区)ネパール事務所のレシナ・バジュラチャリヤさん(24)は、20年9月に出会った少女、アイショリヤ・サヒさん(12)のことがずっと気になっている。

 世界銀行によると、ネパールの1人あたりの国民総所得(GNI)は、19年は1090ドル(現在のレートで約11万円)で、日本の38分の1しかない。特に貧しいと言われるこのスラム街の人たちは、荷物を担いで運んだり、建設現場で日雇い労働をしたりして生活費を稼いできた。バジュラチャリヤさんによると、建設作業員だったサヒさんの父親は、20年3月からのロックダウン(都市封鎖)や、8月からの行動規制のため仕事を…

この記事は有料記事です。

残り884文字(全文1408文字)

【時系列で見る】

関連記事

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月