2021/2/11

【独自リポート】ルネサス、6000億円買収に潜む「金欠リスク」

NewsPicks編集部
半導体メーカー国内大手・ルネサスエレクトロニクスが2月8日、6000億円規模の巨額買収を決めた。
買収したのは、英半導体設計メーカーのダイアログ社で、アナログ半導体の設計では名門老舗企業だ。
この買収案件には、イタリアとフランスの半導体メーカーが合併したSTマイクロエレクトロニクス(本社スイス)も興味を示していたが、ルネサスが競り勝った。
官民ファンドの産業革新機構の下で経営再建を進めてきたルネサスにとっては、同機構が2017年に経営再建を完了させてから、3度目の大型買収(M&A)となる。
しかし、ルネサスは、3度にわたる買収の金額は合計して1兆6700億円規模で、財務的にはすでに「金欠状態」と言える。
それでも今回、ルネサスは「3度目の大勝負」に打って出た。そこに勝機はあるのか。NewsPicks編集部がリポートする。
INDEX
 ☑️現金が「ギリギリ」のライン
 ☑️巨額の資金調達で借金増
 ☑️脱・トヨタ、脱・アップル
 ☑️アナログの重要性に今気づいた