IT業界構造壊す? 日本マイクロソフトが内製化促進
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マイクロソフトはパートナーを顧客として成長したきた企業だ。Windowsも直接一般顧客に販売はしていたが、パソコンがなければまったく価値がないプロダクトだったこともあり、常にパソコンOEMを向いていた。法人顧客に対しても大口顧客は自社で直接対応するが、そのほかはVARと呼ばれるパートナーなどを通じて対応した。
内製化を目指すということは、短期的にはパートナーを通じて顧客の内製化促進することになり、Win-Win-Winだが、いずれ中間事業者であるパートナーが不要となる未来だ。記事に書かれている通りだ。
パートナーはそのような内製化が進んだ未来において、いかに付加価値を生み出すかを考える必要がある。マイクロソフトも同じく、新しい業界構造におけるそれぞれの役割を考える責任があるだろう。日本で多重下請け構造となっている背景には、業績不振となっても簡単に解雇できないことが理由と考えられます。
それが解決しない限り、自社に技術者を抱えるのは、リスクが高すぎると経営者が思ってしまっている状況下、難しいのではないでしょうか。マイクロソフトのようなIT企業とは別に、一般の非IT企業(以下日本企業)のIT関連機能は大きく分けて①IT戦略立案・推進、②実行(開発・保守等)の2つがあります。日本企業の特徴は②をほとんどIT企業に外注しているだけでなく、①の機能も極めて弱い会社が多いことにあります。それがいわゆる「IT敗戦」となり、低成長の元凶となってしまっています。
②が外注中心になる理由として解雇規制の問題は確かにありますが、そもそも欧米企業のように内製化することによるメリットを経営層が理解できていないところが大きいのではないでしょうか。その原因は経営層のリテラシーもそうですが、自社の経営層に対して意見を述べられる見識と力を兼ね備えた人材に乏しいところにもあるように思えます。
簡単に変えられない解雇規制で思考停止するのではなく、企業側でできることも十分にあるはずです。