【2月9日 AFP】フランスのフロランス・パルリ(Florence Parly)国防相は8日夜、仏海軍の攻撃型原子力潜水艦と支援船が南シナ海(South China Sea)を巡回したと明らかにした。同海域の大半で領有権を主張している中国の反発は必至だ。

 巡回したのは、仏攻撃型原潜エムロード(Emeraude)と支援船セーヌ(Seine)。

 パルリ氏はツイッター(Twitter)に2隻の写真を投稿し、今回の南シナ海の巡回は「わが海軍が、オーストラリア、米国、日本という戦略的パートナーと共に、遠く離れた海域に、長期間展開できることを証明している」とコメントした。

 中国は、石油やガス資源があると考えられている南シナ海のほぼすべての海域で領有権を主張。一方、台湾、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、ベトナムも南シナ海の一部の領有権を主張している。

 北大西洋条約機構(NATO)加盟国のフランスは、太平洋の海外領土周囲に排他的経済水域(EEZ)を有しており、域内の航行の自由の重要性を強調している。

 先月就任した米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前政権の4年間で混乱したアジア同盟諸国との関係強化を打ち出している。(c)AFP