2021/2/9

【橘玲】資本主義という「ゲーム」の本質を教えよう

作家
世界中で、格差に対する人々の怒りが表面化している。
今年1月にアメリカで発生した、トランプ大統領(当時)支持者による連邦議会議事堂の襲撃事件。陰謀論「Qアノン」の拡散や、民主社会主義的な政策を唱える左派政治家の台頭。
日本でも、すでに富を持つ階級が株高による資産増加を享受する一方、コロナ禍によって仕事を失う人々が続出している。
ここ数年、ネットを中心に「上級国民/下級国民」というスラングが広まったことも、身分で待遇に差をつけることに対する反発だろう。
この現象の背景には、いったいどのような構造があるのか。また私たちはそうした世界の中で、どのように生きていくべきなのか。
特集「世界を分断する 不平等の研究」第2回では、現代社会の前提である「資本主義」というゲームの本質を、作家の橘玲氏が解剖する。

「無理ゲー」化する世界