[香港 5日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループは5日、ドル建て債を発行して50億ドルを調達した。応札倍率は約8倍に達したとみられ、同社に対する中国当局の独占禁止法調査にも関わらず、旺盛な需要がみられた。

期間が10年、20年、30年、および40年の債券を発行した。事情に詳しいある関係者によると、政府系ファンドや著名な米投資ファンドなどが購入し、全ての年限でかなりの需要があったという。

アリババは応札結果や応札者について現時点でコメントしていない。

米国債に対する利回り上乗せ幅は、当初ガイダンスよりも30─40ベーシスポイント(bp)低く設定された。

10年債の発行規模は15億ドルで、プライシングは米10年債に100bp上乗せした水準。20年債は米20年債プラス100bp。発行規模は10億ドル。

調達資金は海外債務の返済や買収資金などに充てる計画という。

同社を巡っては、創業者、馬雲(ジャック・マー)氏の昨年10月の発言が中国当局に問題視され、直後に控えていた傘下の金融会社アント・グループの上場延期につながったとされる。当局はアリババに対する独占禁止法関連の調査にも着手。今回の起債でどの程度の需要があるかが注目されていた。

*内容を追加しました。